企業主導型保育園を開設し新規事業を始めた理由
保活の原体験
会社で新規事業を始め、企業主導型保育園を開設したきっかけは、自らの保活の原体験にあります。
保活で受けた非情な仕打ちと、育児中の女性が働けない世の中に対する強い怒り。自分で変えなきゃこの状況は良くならないと感じ行動に移していきました。
過酷な妊娠期間
妊娠中は初期も後期もひたすら寝たきりの生活を送っていました。
最終的に緊急入院となり、食事もトイレも全てベッド上という過酷なマタニティライフを経験しました。
毎日赤ちゃんの命の危険と向き合う日々で、とてもじゃないけれど保活や保育園の事を考える精神的余裕はありませんでした。
出産して退院した後も、家の中でも壁づたいに歩かないと移動できない様なボロボロの体で初めての育児に向き合い、精神的に余裕のない日々を過ごしました。
遅過ぎた保活開始
慣れない育児の合間に、上がらない足を引きづりながら小さな命を独りで抱えて区役所まで通う気にはなれず、保活はどんどん後回しになっていました。
体調が落ち着き本格的に保活を始めたのは、子供が3ヶ月になった頃でした。
通常、4月入園の認可保育園の申し込みは10月から12月で行われます。
一次利用調整の結果が発表されるのが2月上旬、二次利用調整の結果発表が3月上旬。この時点で4月入園の定員はいっぱいになります。以降は空きが出たら順次入園という形になります。
それ以降年度途中での入園については、利用開始希望月の前月中旬までに申請を出さないと利用調整にかけてもらえません。
保育園の利用開始時期として、首が座る4ヶ月頃を考えていました。
一刻も早く仕事に復帰したかったためです。
つまり、区役所に初めて足を運んだ翌月には保育園に預けたいというスケジュールです。しかしながらこの時点で利用申請すら出していなかったので、完全にアウトです。
突きつけられた現実
保活に関して何ら情報を調べていなかった私は、区役所の子ども家庭支援課窓口で近隣保育園の空き状況と待機児童数を教えてもらうまでは、空きはいくらでもあるだろうと本気で思っていました。
ネットには出ない優良情報を役所は絶対持っているはず。
賃貸物件の情報はネットではなく直接不動産屋に行った方が良い物件眠ってるのノリでした。
子ども家庭支援課の窓口にはすでに何人かの乳児連れの女性が居ました。皆誰も深刻そうな顔で窓口の職員と話をしています。
あ?れ?もしかしてこの地域も深刻?
それまでの楽観モードが一転、不穏な空気が私を包み始めました。
0歳児空き状況
自分の番号が呼ばれ窓口に向かった時、真っ先に視界に入ったのは担当者の横に置かれた一枚のホワイトボードです。
そこには、現時点での認可保育園の空き状況が書かれていました。
縦項目に保育園の名前、その横に0歳から5歳までの現在の受け入れ可能人数が書かれています。0歳~2歳まで見事に並ぶ「0」という数字。
嘘でしょ!?入れないじゃん!!
私が初めて横浜市の保活の厳しさを目の当たりにした瞬間でした。