企業主導型保育園

企業主導型保育園って何?分かりやすく解説

「保育園落ちた日本死ね」

のインパクトによって世の中に広く保育園不足が認識されるようになりました。

毎年認可保育園の合格発表である2月になると、認可保育園に入れなかった親たちの落胆・怒り・悲しみの声が溢れます。

政府が女性活躍推進を掲げたことによって、子育てで仕事をすることを諦めていた主婦層が、社会に出て働こうという意識を持つようになりより一層保育園不足に拍車がかかる結果となりました。

そんな保育園不足打開策の一手として、2016年に内閣府により投じられたのが「企業主導型保育園」です。

しかしながら、この制度、まだあまり周知・理解されていない部分が大きく、新たに保育園を開設しても、定員割れを起こしているような有様です。

今回は、この企業主導型保育園について分かりやすく解説しますので、どうか保育園選びの参考にしてください。



そもそも企業主導型保育園とは何なの?

分かりやすく一言で説明をするならば、「企業が作る保育園」です。

企業が、働き手を確保するために、一定の条件を満たした保育園を設置した場合、整備、運営にかかった費用の一部について内閣府から助成金がもらうことができる制度です。

自社の従業員のための保育園なので、夜間・休日や週1、2回や短時間の利用など、働き方に応じて柔軟な保育内容を設定することが可能です。

設置企業の従業員でないと使えないの?

答えはNOです。

企業主導型保育園は、複数の企業が共同で設置することも可能ですし、提携契約という形で別の企業の従業員が利用することもできます。

また、地域枠を設けることにより、一定の割合で地域住民も利用することができます。

地域住民利用の一定の割合とは?

全定員の50%以下です。

地域枠の選考基準は?

設置企業が独自に決めることが可能で、就労要件を満たせばパートやアルバイトでも利用することができます。

自治体を挟まない直接契約なので、フルタイム共働きでないと優先順位が低いということはありません。

企業主導型保育園は認可保育園ですか?

認可保育園ではなく、認可外保育園になります。

認可外ならば、安全性は大丈夫なの?

企業主導型保育園は、カテゴリだけで見ると認可外保育園に分類されますが、保育士の配置人数や資格条件、設備の安全性など、設置基準は認可保育園と同等の厳しいものとなっています。

また、毎年1回、内閣府の委託事業者である児童育成協会による指導・監査があり、抜き打ち監査もあります。

監査結果については公表されます。

厳しい設置基準を満たして初めて開設ができるので、安全性については安心して利用ができると思います。

地域枠を利用したい場合どうすれば良いの?

利用したい企業主導型保育園に直接問い合わせをしてください。

現在の空き状況や申し込み方法などを教えてもらえます。

企業主導型保育園の情報はどこで調べられるの?

児童育成協会のHPに助成決定一覧が見られますので、そちらから自分の地域の企業主導型保育園を調べることが可能です。

児童育成協会 HP http://www.kigyounaihoiku.jp/

企業主導型保育園について まとめ

保育園不足解消の一環として始まった企業主導型保育園。

私は実際に保育園を運営していました。

認可外保育園と聞くと、安全性を疑問視して利用を躊躇しがちですが、設置基準は本当に厳しかったし、保育士の配置基準も同じく苦労しました。

厳しい基準をクリアして設置された保育園ですので、安全性の面では問題はないと思います。

また、柔軟な働き方に対応するために設置された保育園なので、保育内容も働く人に負担のないサービスを設けていることが多いです。

認可保育園の申し込みを行う際、一度企業主導型保育園についても考慮されてみることをお勧めします。