企業主導型保育園は、保育園不足を補い働き方改革を推し進めるための政策として2016年に始まった内閣府主導の制度です。
企業が従業員に柔軟な働き方をしてもらうための一環として保育園を作ることができる制度ですので、そもそも根底に働きやすい職場作りがあります。
そしてこれは、開設された保育園にも共通する理念である場合が多いことから、新しく開設された企業主導型保育園は、保育園そのものが女性が働きやすい職場である場合が多いです。
現在転職を考えている方、子供の預け先としてだけではなく、ご自身の転職先としても企業主導型保育園を考えて見てはいかがでしょうか。
企業主導型保育園で働く どんなお仕事ができるのか
企業主導型保育園で働く事を考えた時、保育園なのでお仕事としては真っ先に保育士さんが浮かぶと思います。
保育士さんとして働くには、当然ですが国家資格である保育士資格を持っていないといけません。
なので、企業主導型保育園への転職を考えた時に保育士免許を持たない一般の社会人が目指すべきは、それ以外の職種ということになります。
では、企業主導型保育園において、保育士さん以外のお仕事ってどんなものがあるのでしょうか。代表的な2つについて見て見ましょう。
保育事務
企業主導型保育園には、保育以外の事務作業などを一手に引き受ける専任事務員さんを置く場合もあります。
専任事務員を配置すると、その保育園には運営費に加えて加算金が支給されます。
連携推進加算と言って、年額で4,543,000円の助成金が支給されます。
専任事務員を置くための人件費として支給される金額ですので、複数人設置、社会保険料の控除等を考慮したとしても、それなりの手取りは期待できる職種かと思います。
ただし、仕事内容は多岐に渡ります。企業間のマッチングや地域枠の募集等の事務手続き、入園希望者への説明会・見学会対応、選考、市町村への情報提供業務に加え、保育士シフト作成や助成金申請業務など保育園運営に関わるありとあらゆる業務をこなす必要があります。
また、業務の内容故に専門用語が多い企業主導型保育園の実施要綱を読み解く力など、保育園「運営」に関する知識を学ぶことも必要とされます。
日々の通常業務に加え、突発的に発生するトラブルに柔軟に対処できる適応能力、利用者、保育士との関係性を円滑に保つコミュニケーション能力が必要とされます。
調理員
企業主導型保育園では自園調理の為の調理室を設置する園も多いです。
手作りの給食は保護者が保育園を選ぶ際の大きなポイントにもなりますし、子供達にとっても暖かい給食や手作りおやつは大きな魅力です。
そんな食の面から保育園を支える存在として、企業主導型保育園には調理員というお仕事があります。
子供達が美味しそうに給食を食べている姿を見るのはとても感動します。
企業主導型保育園で給食を作る調理員は、必ずしも調理師免許や栄養士の資格が必要なわけではありません。
毎日家で料理を作っているのであれば、その積み重ねた経験を調理員として生かしてみてはいかがでしょうか。
企業主導型保育園での働くメリット
子供を預けながら働ける
企業主導型保育園で働く場合、子供を預けながら一緒に働くことが可能です。
設置企業は、自社の従業員のために保育園を開設しているわけですから。
また、企業主導型保育園には企業枠と地域枠の2つの枠が存在し、企業枠のみで半数以上を埋めなければならないという縛りがあります。
そのため、出来るだけ多く自社の従業員、もしくは提携企業に利用してもらった方が企業としては助かる一面もあります。
柔軟な勤務ができる
企業主導型保育園では、開所時間が長ければそこで働く人たちの勤務はシフト制になります。
企業主導型保育園自体が柔軟な働き方をするための制度ですので、設置企業はそもそも働き方改革に積極的な事がほとんどです。
そのため、子育てと仕事の両立を積極的に援助してくれる精神が根付いている事が多く、柔軟な働き方が期待できます。
企業主導型保育園で働くには
企業主導型保育園で働きたいと思ったら、まずは近くの企業主導型保育園を調べてみましょう。
児童育成協会のHPから、企業主導型保育園の開所一覧を見る事ができます。
https://www.kigyounaihoiku.jp/
気になる園を見つけたら、直接問い合わせて見ましょう。
また、保育園運営コンサルタント会社などが、企業主導型保育園に人材派遣を行なっている場合もありますので、そちらを調べてみるのも良いですね。