企業主導型保育園

企業主導型保育園 運営委託会社選びで注意する事

こんにちは。しくじりママ後継者のガラです。

私は以前会社で新規事業を立ち上げました。その際、これからの時代は子育て中の女性が働きやすい会社で無いと人は集まらない。と信じ、企業主導型保育園も設置しました。

しかし、開設からわずか1ヶ月足らずで閉園となってしまいました。

短期間での閉園に至ったしくじり要因は様々あるのですが、運営委託会社選びでしくじった事も主要因の一つです。今回は、企業主導型保育園の運営委託会社選びについて気をつけるポイントをご紹介します。

企業主導型保育園 保育園運営委託会社とは

私の会社は、保育園事業とは無関係の業種でしたので、当然保育園運営のノウハウなど持ち合わせてはいませんでした。

保育士の採用から育成、保育カリキュラムの設定まで保育園運営は分からない事だらけです。

そこで、保育園を「運営」してくれる運営会社と業務委託契約を結び、保育園を開設することになりました。

保育園運営委託会社がやってくれる事

基本的に多くの保育園運営会社では下記項目について対応してくれています。

保育士の採用・育成

調理員等保育スタッフの採用

保育業務

保育士の採用・育成

企業主導型保育園を開設するにあたって設置以降大きな壁になるのが保育士の採用です。

昨今の保育士不足の影響、乱立する企業主導型保育園の影響により、業界では保育士の争奪戦が起こっているような状態です。

保育士の採用方法としては、web求人広告の利用や、人材派遣会社への依頼などがありますが、保育業界と無関係の企業がゼロから求人活動を行うのは難しいです。

企業主導型保育園の開設にあたっては、整備費の申請、園児の募集、役所との連携等同時にやらなければならないことがいくつもあり、ここに更に保育士の求人活動を入れ込むことは、よほどプロジェクトにかかる人員数と知識が豊富な集団でない限り不可能に近いと思います。

会社の人事で求人活動も行ったことがあるので言えるのですが、求人活動は、他の業務の合間に片手間でできる作業ではありません。

求人は水物なので、何十万という金額をかけて求人広告を出したとしても、一人も採用できなかった。なんてこともザラにあり、保育士求人にかける費用だけでもかなりの金額を要します。

企業主導型保育園の運営委託会社においては、この保育士採用について、求人から採用まで一貫して行ってくれるので心強いです。

調理員等保育スタッフの採用

企業主導型保育園の運営委託会社では、保育士採用と同時進行で保育園運営に必要な調理員についても、採用活動を行ってくれます。

子供達の「食」の部分については、最近はアレルギー対応が多くなっているので、しっかりとノウハウを持った運営会社が採用活動、教育、育成を行ってくれるのは安心です。

保育業務

採用した保育士、調理員によって、開設した企業主導型保育園の毎日の保育業務を行ってくれます。

開演前に十分な研修を行い、保育理念やカリキュラム確認、トラブル対応などを徹底してから開園日を迎えます。

日常の保育運営に関しては、運営委託会社はプロの集団となります。

保育園運営委託会社選びで気をつける事

在籍保育士の数

運営していた企業主導型保育園が閉鎖になった理由の一つとして、十分な保育士が採用できなかったということが挙げられます。

通常、保育運営委託会社においては、企業主導型保育園の開設が決定し、業務委託契約を締結してから保育士の募集を始めます。

家庭教師派遣事業のように、あらかじめ登録のある保育士を派遣してくれるような制度ではないので、開園時期を間違えると保育士が採用できず、配置基準を満たさない場合が出てきてしまいます。

この場合、運営会社が運営する他園からヘルプ要員として保育士さんを派遣して回したりしてギリギリの運営をする事になります。

このような状態になってしまうと、毎日違う保育士さんが派遣されてくることで、園内の統率が取れず業務がうまく回らなくなります。

したがって、開園前に確実に保育士が採用できるのか、配置基準を満たさない場合どのように対応してくれるのかは必ず確認しておきましょう。

開園後にどこまで寄り添ってくれるか

企業主導型保育園の運営委託を申し込むと、契約締結まで運営委託会社の担当者が対応してくれます。

契約が終わると、担当者は保育士の採用活動等のため現場を離れてしまいがちですが、担当者に本当に寄り添って欲しいのは開園直後です。

企業主導型保育園において「設置」企業と「運営」企業が違う場合、運営企業の担当者は2者をつなぐパイプの役割を果たします。

開設直後は日々様々なトラブルに見舞われ、素人判断では対応が難しい場面にも遭遇します。そんな時専門知識を持った担当者の存在は運営存続の大きな鍵を握ります。

開園後の現場フォローがどこまでしてもらえるのか、担当者は一貫してくれるのかは必ず確認しておくべきです。

開園前に打ち合わせ・事前研修をどこまで行ってくれるのか

保育士さんの採用ができたとしても、開園前に十分な時間をかけて事前研修が行えないとトラブルの元になります。

設置企業側の保育園スタッフ(プロジェクト統括や保育事務など)と運営企業側の保育士さん、調理員さんなどとの間のコミュニケーションをこの事前研修で十分にはかっておく事も重要なポイントです。

開園時点で保育園にいるスタッフ全員がコミュニケーションを取れているかいないかで、その園の雰囲気、印象は大きく変わります。

また、開園前に細かな打ち合わせを重ね、細部まで運営のルールを徹底しておかないと、開園後に設置会社の方針と運営会社の方針のズレが広がり混乱を招く原因になります。

設置企業の理念をどこまで汲んでくれるか

企業主導型保育園の運営委託会社にはその会社の運営理念が存在します。

規律正しい保育運営を心がける会社、自然と触れ合う事に重きをおく会社など、運営会社によって全く方向性は違います。

設置企業には設置企業で「こんな園にしたい」という理想の形が存在するかと思います。

両者の思いが異なる場合、共同運営は難しくなります。

自社の保育理念がしっかりしている場合、運営委託会社の理念とどこまで歩み寄れるのか、どの方向性に向けていけそうなのか、保育運営の根本となるところなので確認しておきましょう。

経験則から言わせてもらうと、理念が違う2者での運営はうまくいきません。

企業主導型保育園 運営委託会社選びで気をつける事 まとめ

企業主導型保育園の開設には莫大な費用と労力がかかります。

開園後は子供達の未来も背負う事になります。

だからこそしっかりとした運営委託会社に運営してもらえるよう、企業主導型保育園の運営委託会社選びは妥協せずにじっくりと見極めて決めるようにしてください。